職種ダイジェスト

ものづくり企業を支える陰の功労者
協力工場から要望に添った部品を調達

管理系総合職ってどんな仕事?
管理統括部 調達部
管理系総合職

ものづくり企業を支える陰の功労者
協力工場から要望に添った部品を調達

管理系総合職の仕事内容:
新規試作に必要な部品を調達するため、社内外の間で調整役を担う

I-PEXでは、製造設備に必要な部品を、社外の協力工場に作っていただくケースがあります。その際の社内部門と協力工場をつなぐ調整役となるのが、私の所属している調達部 開発購買課です。条件に合った協力工場を選定し部品を調達するほか、見積もりや発注などの処理関係も私たちの業務になります。
その中で私は、新規の試作案件における調達を担当しています。新規試作には、これまでにない技術力が必要になるケースや、非常に納期が短いケースが多く、さまざまな調整が必要です。調達先の協力工場はチーム全体で100社を超え、日々膨大なやり取りが発生しています。
試作品はお客様にとって重要な判断材料であり、I-PEXにとっても量産につながるか否かの分かれ目となるものです。そのために、調達部品の品質には特に敏感に注意を払っています。ただ1回で高品質な部品を完成させるのは難しいことなので、社内部門と協力工場間で調整をしながら、関係者でお互いに気持ちよく品質向上に取り組めるよう尽力しています。このあたりも私たちの役目の重要なところです。

管理系総合職のやりがい・面白さ:
協力工場を選択し、期待以上の成果が得られたとき、やりがいを感じる

私は業務上、社内の最新プロジェクトに携わることが多く、世の中に公開する前の情報や製品に関われる特別さを感じています。社内部門と協力工場の試行錯誤が重なり、両者の間で難しい調整が続くこともしばしばですが、携わった製品が世の中に公開され広く行き届く段階に至ったときには、感慨深い気持ちになります。
また、新規試作はほとんどのケースで、既存部品ではなく新たな部品を創出することになります。どの協力工場に発注をお願いするかは、私たちに委ねられているため、責任は重大です。「鉄ならA社、アルミニウムならB社」、「円形ならD社、四角ならE社」、「この部品を作る設備があるのはG社」というように、実績や適正などの情報を総合し、目的を達成する可能性がより高い協力工場を選択するようにしています。
そうした選択が功を奏して両者の調整も順調に進み、当初の計画よりもコストダウンが見込めたり、スケジュールの遅延なく量産へつながったりしたときは、ホッとしますし、仕事に大きなやりがいを感じています。

管理系総合職で苦労した経験:
納期の厳しい調達案件で、信頼関係やコミュニケーションの重要さを知る

ロボットの関節部などで回転動作時に発生するトルクを読み取る「ESTORQ(エストルク)」の調達プロジェクトに、上司と共に参加したときのことです。部品の調達担当として新規試作から量産の立ち上げまで対応したのですが、入社後間もなかったため私は知識が少なく、やり取りにたいへん苦労しました。難しい交渉は、対応している上司のやり方を見て勉強しました。
また、この案件は納期がかなり厳しく、通常なら協力工場に断られてもおかしくない条件でした。一社の協力工場だけでは製造が難しい部分は、別の協力工場にも融通してもらい、I-PEX製造部の協力も仰ぎ、やっとのことで納期に間に合わせることができたのです。
協力工場と従来からの信頼関係を構築していなければ不可能だった調整もあり、取引やコミュニケーションを積み重ねることの重要さを実感しました。人と人とのやり取りは、状況や要求をどう言語化するかによって、業務の進み方は変わるということを学んだ貴重な体験でした。

将来の理想像:
価格と納期の交渉術や製品知識を養い、幅広い案件で調整役を担えるように

私は今後も、価格と納期の交渉術をさらに養っていきたいと思っています。このことについては、より多くの場数を踏んで実践で学ぶしかないと認識しています。また、製品の製造方法についての知識が豊富であるほど、交渉に有利なアイデアも浮かびやすくなりますので、知識の習得にも取り組んでいきたいと考えています。現在は車載部品事業部の案件をメインに対応していますが、知識を得ることでさらに多くの事業部と交渉できるようになりたいと日々仕事に臨んでいます。
調達部では、グローバル化の流れに沿い、海外の工場とも協力関係を発展させていく方針です。そのためには、語学の習得は必須です。現状も海外担当者は存在しますが、開発購買課の全員が対応できる体制を整えられれば、海外の工場とのパートナーシップがよりスムーズに進むと思います。
ものづくりの会社では、クリエイティブな役職が脚光を浴びることが多いですが、しっかりと部品や材料が調達できなければ、ものづくりはできません。私たちも「ものづくりプロジェクトのメンバー」として、良い製品を作るという情熱を持ち続けてさらに研鑽を積んで行きたいと考えています。

  • 部署名、年数表記はインタビュー当時のものです。

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