直近の決算概況
2024年12月期第2四半期の概況
当中間連結会計期間において、世界経済はインフレ傾向に抑制が見られるものの、継続する金融引き締めや需要の減少に加え、中国や欧州の経済の停滞により緩やかに減速しました。また、ウクライナ情勢や中東情勢等、地政学リスクへの警戒感は引き続き高く、先行きは不透明な状況となっております。
わが国では、円安や価格転嫁による収益性の改善により企業業績が好転しておりますが、物価高による消費の下押しの影響もあり、本格的な景気回復には暫く時間を要すると思われます。
このような経済環境の中、当社グループにおいては、電気・電子部品事業並びに自動車部品事業が復調し、設備事業は低迷しました。
当社グループの電気・電子部品事業は、主力製品であるコネクタやHDD関連部品が回復し、前年同期比増収となりました。ノートパソコン市場の復調に伴い、コネクタ需要が好調に推移しました。HDD関連部品は、各社がデータセンター向け投資を再開したことにより、大容量HDD向け関連部品の需要が増加しました。利益につきましては、上記需要の増加に伴う、工場稼働率が高い水準で維持したことにより、回復しました。
自動車部品事業は、EV市場の低迷、自動車メーカーの品質不正問題等で生産調整が入ったものの、エアバックやブレーキ等の安全走行系センサが堅調さを維持したことに加え、カードキー等の成形・組立部品需要が好調に推移し、前年同期比増収となりました。利益につきましては、自動車向けセンサや成形・組立部品需要の増加により工場稼働率が向上し、利益水準を押し上げる結果となりました。
設備事業は、半導体メーカーにおける車載用半導体の在庫過多や、各自動車メーカーのEV向け投資が延期されるなど、当社が得意とするパワー半導体を含む車載用半導体向け樹脂封止装置の需要は低迷しました。また、民生用についても過去の半導体市場の急伸による影響から投資抑制が継続し、前期比減収となりました。利益につきましては、市況の鈍化に伴う装置需要の減少により、前期比減益となりました。
その結果、当中間連結会計期間における当社グループの経営成績については、売上高は31,001百万円(前年同期比11.9%増)、営業利益1,181百万円(前年同期は営業損失1,506百万円)、経常利益2,086百万円(前年同期は経常損失1,017百万円)、親会社株主に帰属する中間純利益1,020百万円(前年同期は親会社株主に帰属する中間純損失1,297百万円)となりました。