定置型蓄電池

クリーンで瞬時に切り替わる、

安心・安全な蓄電池

定置型蓄電池は、震災や豪雨などの災害による停電の際には電力のバックアップ手段として活用でき、BCP (事業継続計画)対策にも最適な単機能型の蓄電池システムです。別途パワーコンディショナーを用意することで、電気料金が安い時間帯やソーラーパネルによる発電によって電気を貯めておき、電気料金が高い時間帯に蓄電池から電気を供給することで電気料金を削減することもできます。

高い安全性や信頼性を誇る車載用リチウムイオンバッテリーと無停電電源装置を搭載するとともに、バッテリーのリユースによる環境負荷の低減を通じて脱炭素・資源循環型社会の実現に貢献します。

定置型蓄電池の特長

リユースバッテリーを活用した、安心・安全な蓄電池制御システムを搭載

リユースバッテリーを活用した蓄電池制御システム(イメージ) リユースバッテリーを活用した蓄電池制御システム(イメージ)

I-PEXの蓄電池システム「RENERATH」シリーズは、リユースバッテリーに対し、過充電・過放電・過温度を適切に制御する機能と、バッテリー内部の短絡(ショート)を防ぐ保護機能を備えています。

さらに、IoTを活用した遠隔監視・制御システム※を搭載することで、バッテリーの稼働状況をリアルタイムで把握が可能です。経年劣化によってバッテリー容量が低下した場合はバッテリーの交換・回収を行うことで、信頼性の高いエネルギー供給手段として活用できます。

  • 現在開発中

長期にわたって充電容量を維持する、電気自動車のリユースバッテリーを活用

電気自動車のリチウムイオンバッテリーをリユースした、高品質なバッテリーモジュール※を使用しています。

高い安全性や信頼性が求められる車載用バッテリーを活用することで、長期にわたって充電容量を維持することができます。

リユースした車載用リチウムイオンバッテリー(イメージ) リユースした車載用リチウムイオンバッテリー(イメージ)
リユースバッテリーの充電容量(SOH)の推移(推定値)のグラフ。ほぼ毎日満充電(SOC)の80%まで充電し、30%まで使用した場合、7年後も約55%の充電容量を保つ。
  • ※1
    SOH(State of Health):当初の満充電容量を100%とし、劣化時の満充電容量の割合を表す。
  • ※2
    SOC(State Of Charge):満充電状態を100%、完全放電状態を0%として、バッテリーの充電率を表す。

無停電電源装置(UPS)を搭載

定置型蓄電池に無停電電源装置(UPS)を搭載することで、電源や太陽光発電、発電機から電気製品へと、停電時にも瞬時で自動で切り替えられることを説明する図

定置型蓄電池には、平常時においてAC電源や太陽光発電から充電を行います。災害などによる停電時にAC電源からの充電ができない場合は、太陽光発電だけでなく、発電機からも充電が可能です。

内蔵のAC切替器を使用することで、停電時には蓄電池からの電源供給へ瞬時に自動で切り替え、無停電電源装置(UPS)として機能します。

  • AC電源では満充電の約70%まで充電し、残りの約30%は太陽光発電で充電を行います。AC電源による充電量の上限は設定が可能です。

幅広い電力容量

RENERATH 単機能型システム 定置型蓄電池は、定格容量12.6kWhと25.2kWhの2タイプが存在

定格容量12.6kWhと25.2kWhの2タイプから、お客様の用途に応じた容量の蓄電池を選択可能です。

オフグリッドや停電時でも、独立して稼働可能

定置型蓄電池は、送電網につながっていないオフグリッドや停電時でも、独立して稼働可能

送電網につながっていないオフグリッドの状況や、送電が途絶えた停電時でも独立して稼働することができます。
 

パススルー接続が可能

定置型蓄電池は、パススルー接続が可能なため、商用電源からの充電と同時に接続先の電気製品への給電も行えるため、常に充電率を100%にできることを示している

商用電源から充電すると同時に、接続先の機器への給電もできるため、常に蓄電率を100%で維持することが可能です。そのため、停電時に100%充電済みの状態から使用できます。

I-PEXがすべての監視・保守・運用を担当

定置型蓄電池は、I-PEXがすべての監視・保守・運用を担当、お客さまは対応不要

定置型蓄電池の充電状況や電力使用量、位置情報を、I-PEXが遠隔で常時監視し、定置型蓄電池の保守・運用を行います。蓄電池の劣化や故障の際もI-PEXが対応し、常に定置型蓄電池が使用できる状態を維持します。

お客さまは一切手をわずらわせることなく、定置型蓄電池をご利用いただけます。

  • リース契約による導入が前提です

定置型蓄電池のユースケース

生産ラインの中断を防ぎ、安定した運用を可能に

工場屋根に設置されているソーラーパネルの余剰電力の蓄電や、工場内のオフィスのBCP対策として。さらに工場の生産ラインの瞬停、停電対策としてもご利用いただけます。

定置型蓄電池は、工場の屋根に設置されたソーラーパネルの余剰電力を蓄電したり、工場内オフィスのBCP対策として有効であることを示している

研究施設における設備の継続稼働に

定置型蓄電池はUPS(無停電電源装置)を内蔵しているため、停電もしくは瞬停(瞬間停電)が発生した際にも重要機器への電力供給を4msで切り替え給電いたします。

定置型蓄電池は、無停電電源装置(UPS)を内蔵しているため、停電が発生したときに重要機器への電力供給を継続できることから、研究施設における設備の継続稼働に最適なことを示している

避難所の電力供給源として

災害時の停電した避難所においても、被災者の所有するスマートフォンやヒーター、照明設備への継続的な給電を行うことが可能です。最大容量(定格25.2kWh)では、次の図の電気製品すべてを、人命救助のタイムリミットの目安とされる72時間の間、連続して稼働させることができます。

定置型蓄電池は、災害時の停電した避難所でも、被災者のスマートフォンやヒーターなどに電力供給が行えるとともに、太陽光発電からの給電もできることを示している

仕様

バックアップ機器への使用例

定置型蓄電池は、100Vの壁コンセントから電力を供給するほぼ全ての機器に対してバックアップが可能です。

オプションとして、定置型蓄電池にインバーターを搭載することで、エアコンやIHクッキングヒーター、洗濯乾燥機など、AC200Vを必要とする機器にも対応可能です。

バックアップ機器 消費電力の目安 バックアップ可能時間 定置型蓄電池の使用可否
照明機器 LEDライト 10W 1,000時間
通信機器 スマートフォン・タブレット・ラジオ 10W 1,000時間
ノートパソコン 30W 330時間
サーバー・デスクトップパソコン 400W 25時間
テレビ 60W 165時間
冷暖房機器 ファンヒーター・ポータブルエアコン 1,000W 10時間
調理器具 電気ポット・電子レンジ・ホットプレート 1,000W 3時間
冷蔵庫 ポータブル冷蔵庫 100W 30時間
超低温冷凍庫(-40°C) 230W 40時間
医療機器 CPAP装置(無呼吸症候群治療装置) 50W 200時間
人工呼吸器 200W 50時間
  • 定格容量12.6kWhの蓄電池仕様で算出しています

使用時の連続稼働時間について

定置型蓄電池1台で、大量の電気製品を長時間連続で使用することができます。

定置型蓄電池1台で、72時間の間、照明10台・スマートフォン10台・ノートパソコン20台・冷蔵庫2台・扇風機5台・テレビ5台をすべて稼働させることができることを示している 定置型蓄電池による連続稼働時間

製品仕様

製品名 単機能型システム 定置型蓄電池(12.6kWhタイプ) 単機能型システム 定置型蓄電池(25.2kWhタイプ)
定格容量 12.6 kWh 25.2 kWh※1
サイズ(W×D×H) 600×800×1,200 mm 600×800×2,000 mm
重量 330 kg 520 kg
バッテリー リチウムイオン電池 リチウムイオン電池
電圧系統 48 V 48 V
入力 商用電源:AC 100 V / 太陽光発電※2 商用電源:AC 100 V / 太陽光発電※2
出力 AC 100 V(オプション:インバーター搭載でAC 200 V可)×2口または4口 AC 100 V(オプション:インバーター搭載でAC 200 V可)×2口または4口
最大合計出力 3,000 W / 6,000 W または端子接続 3,000 W / 6,000 W または端子接続
充電時間 完全放電させた状態から約6〜9時間以内 完全放電させた状態から約6〜9時間以内
動作環境 -20℃〜55℃ -20℃〜55℃
保管環境 -10℃〜40℃ -10℃〜40℃
  • ※1
    定格容量25.2 kWh型の設置に関しては、消防法の届出が必要になります。詳細は参考資料を別途ご参照ください。
  • ※2
    仕様については別途ご相談

注意事項

  • 本製品は日本国内専用です。国外での使用はサポート対象外となりますので、必ず国内でご使用ください。
  • 接続機器の動作に影響がないか、事前に十分な動作確認を行ってください。動作不良が発生した場合の責任は負いかねます。
  • 生命維持に関わる医療機器を接続する場合は、必ず医療用UPSを介して安全に接続してください。直接接続は非常に危険です。
  • 規定容量を超える負荷での使用は避け、必ず容量範囲内での使用を心がけてください。容量超過は機器の故障や事故の原因になります。
  • 本製品や接続機器が故障した場合、またはその結果として発生する損害については、当社は責任を負いません。ご自身で十分な注意を払ってご使用ください。
  • 冷蔵庫、エアコン、業務用複合機などの大電流が必要な機器は、製品の型式や規定容量により使用できない場合があります。使用前に必ず確認してください。
  • 製品の仕様は予告なく変更される場合があります。最新の仕様については、I-PEX公式ウェブサイトでご確認ください。

外形寸法図

RENERATH 単機能型システム 定置型蓄電池 外形寸法図

ギャラリー

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